大型冷蔵庫の搬入経路の測り方|買う前に確認する5か所【福岡】
「量販店で買った500Lの冷蔵庫が、配送当日に玄関で止まって持ち帰られた」「廊下の角が曲がれず、結局ひとまわり小さいものに買い直した」——大型冷蔵庫でいちばん多い失敗は、買った後に搬入経路が足りないと分かることです。
冷蔵庫はソファと違って分解できません。入るかどうかは「買う前の採寸」でほぼ決まります。この記事では、実際に冷蔵庫を運んでいる立場から、測るべき5か所と、その数字をどう読めばよいかをまとめました。メジャー1本で10分あれば全部測れます。
まず知っておきたい「本体幅+10cm」の目安
搬入経路の幅は、冷蔵庫の本体幅に10cm程度を足した数字が通れるかどうかの目安です。理由は3つあります。
- 運ぶ人の手と指が入る余裕:本体をぴったり抱えると、両側に指1本ぶん(片側3〜5cm)の逃げが要ります
- 養生材の厚み:本体を保護する毛布やダンボール、壁や枠に貼る養生ボードで、合わせて2〜3cmふくらみます
- まっすぐには進めない:廊下や玄関では少し斜めに振りながら通すため、幅そのものより数cm余計に必要です
たとえば500Lクラスは本体幅が65〜70cm前後の機種が多いので、経路の最も狭い場所で75〜80cmあると安心、70cmを切ると要相談、というのがおおよその線です。なお、本体の奥行(70cm前後)と高さ(180cm前後)も経路の判断に使うので、カタログの「幅×奥行×高さ」は3つとも控えておいてください。
買う前に測る5か所
1. 玄関ドアの有効幅
ドアを全開にした状態で、ドア枠の内側から、開いたドア本体の表面までを測ります。枠の内側同士ではありません。ドア本体の厚み(3〜4cm)とドアノブの出っ張りぶん、実際に通れる幅は図面より狭くなります。ドアクローザーやチェーンロックが上部・横に張り出している場合、その位置も見ておいてください。マンションの玄関は有効幅70〜75cm前後のものが多く、ここが最初の関門です。
2. 廊下の幅と、曲がり角の対角
廊下はまっすぐな部分の幅だけでなく、曲がり角で向きを変えられるかが本題です。角の手前の廊下幅と、曲がった先の廊下幅、そして角の内側から外側の壁までの対角線を測ってください。冷蔵庫は奥行が70cm前後あるため、廊下幅が奥行より狭いと、角で回転できず詰みます。廊下に手すりや下駄箱、分電盤の箱が出ていれば、その分を引いた幅で考えます。
3. キッチンの設置スペース(幅・奥行・高さ+放熱スペース)
置く場所は、本体寸法にメーカー指定の放熱スペースを足した大きさが必要です。目安として左右それぞれ0.5〜2cm、上部5〜10cm、背面は壁にほぼ寄せられる機種が多いですが、機種ごとに違うので取扱説明書か製品ページで確認してください。コンセントの位置と高さ、冷蔵庫の上に吊戸棚があるならその下端までの高さ、床に段差やキッチンマットがないかも見ておくと、設置後の「扉が壁に当たって全開しない」を防げます。
4. 階段・踊り場・天井高(2階以上の戸建て)
2階に置く場合は、階段の幅、折り返しの踊り場の広さ、階段の途中で最も低い天井までの高さの3つを測ります。折り返し階段は踊り場で冷蔵庫を立て直す必要があり、踊り場が狭い・天井が低いと立てられません。戸建ての階段は幅75〜80cm前後が一般的で、手すりが付いていると実質65〜70cmになることも珍しくありません。階段が通らない場合の考え方は冷蔵庫が2階から降ろせない時の対処法にまとめています。
5. エレベーターの内寸と扉幅(マンション)
エレベーターは、扉の開口幅、かごの奥行と高さ、そしてかごの対角線を測ります。奥行が足りなくても、対角に斜めに入れて立てれば乗ることがあります。エレベーターに乗らない場合は共用階段になり、階段の踊り場が狭いと2階までしか上げられない、というケースもあります。管理人室や管理会社に「エレベーターの内寸を教えてほしい」と聞けば、図面で答えてもらえることが多いです。
ドアや手すりを外すと、どれくらい稼げるか
測った結果が「あと数cm足りない」なら、外せるものを外すことで通ることがあります。あくまで目安ですが、稼げる寸法は次のとおりです。
- 室内ドアを外す:丁番のピンを抜けば外せるものが多く、ドア本体の厚みぶん3〜4cm広がります
- 冷蔵庫の扉を外す:機種によっては扉を外すと奥行が5〜8cm減ります。ただし配線や自動製氷の給水管が通っている扉は外せません。メーカーや販売店に可否を確認してください
- 階段や廊下の手すりを外す:ネジ止めの手すりは外せば5〜10cm稼げます。壁に埋め込まれたものは不可です
- 玄関ドアを外す:外せる場合もありますが、戻す際の調整が必要で、賃貸では管理会社の許可も要ります。最後の手段と考えてください
いずれも「外して戻す」までが作業です。ご自身で外す場合は、ネジや部品を袋に入れて場所ごとに分けておくと戻すときに困りません。
マンションの共用部は養生が前提です
マンションでは、エントランス・エレベーター・共用廊下を通る際に養生(保護材の設置)を求められることがほとんどです。管理規約で搬入の届け出や日時の指定が決まっている物件もあります。購入前に管理会社へ「大型冷蔵庫を搬入したい」と一言伝えておくと、エレベーターの内寸や届け出の要否を教えてもらえます。弊社が搬入する場合は、共用部・室内ともに養生をしてから作業します。
それでも入らなかった時の3つの選択肢
1. 窓・ベランダから吊り上げる
玄関や階段が通らなくても、掃き出し窓やベランダの開口が広ければそこから入れられることがあります。2階程度であれば人力で対応できるケースがあり、3階以上や重量物はクレーンが必要になります。詳しくは吊り上げ・吊り下げでの窓・ベランダ搬入をご覧ください。
2. 返品・交換の条件を確認する
販売店によっては「搬入不可の場合は返品可」「一定日数内なら交換可」といった条件があります。ただし、開梱後や配送後は返品手数料がかかることもあるため、購入時に「入らなかった場合はどうなるか」を必ず確認しておいてください。
3. 搬入だけを別の業者に頼む
量販店の配送は「通常の経路で運べる範囲」までで、ドアを外す・吊り上げるといった作業は対象外のことが多く、その場で持ち帰りになります。弊社では冷蔵庫1点の搬入・設置だけのご依頼もお受けしています。ドアや手すりの取り外し、ベランダからの搬入、養生を含めて対応できますので、「配送で断られた」時の受け皿としてご相談ください。
費用の目安
- 冷蔵庫1点の搬入・設置:8,000円〜
- ドア・手すりの取り外しと復旧を含む場合:内容により追加
- 窓・ベランダからの人力吊り上げ:階数・重量により別途お見積もり
- 入れ替えで出る古い冷蔵庫の処分:家電リサイクル料金+運搬費(他の不用品とまとめると割安)
いずれも目安です。お見積もり額以上の請求はいたしません。
写真と寸法を送るだけで、入るかどうか判断します
LINEの写真見積もりで、玄関・廊下の曲がり角・設置場所・階段またはエレベーターの写真と、測った寸法・購入予定の機種名を送っていただければ、搬入できるかどうかと概算費用をお返しします。買う前のご相談も歓迎です(「この冷蔵庫、うちに入りますか?」という質問だけでも構いません)。
よくあるご質問
Q. 図面の寸法で判断してもいいですか?
A. 図面は壁の芯から芯までの寸法で、実際に通れる幅より広く書かれていることが多いです。玄関ドア・廊下の曲がり角・階段は必ずメジャーで実測してください。
Q. 量販店に搬入を断られました。同じ経路で入りますか?
A. 通常配送では対応外のドア取り外しや吊り上げを使うと入るケースがあります。写真と寸法を送っていただければ、入るかどうかを先にお伝えしますので、ムダに来てもらう心配はありません。
Q. 古い冷蔵庫の引き取りも一緒に頼めますか?
A. ご相談ください。まだ使える状態のものは古物商許可があるため買取できる場合があります。処分が必要な場合は、リサイクル料金(お客様負担)を含めて、家電リサイクル法の正規ルート(購入店での引き取り・指定引取場所への持ち込み・許可業者への依頼)での引き渡しをご案内します。